フロントローディング

From Tsubopedia

一般的には、設計の初期段階に負荷をかけて(フロントローディング)事前に設計検討や問題点の改善を図ることにより、早い段階で設計品質を高めること。自動車の設計では、自動車メーカーだけではなく、サプライヤーも含め、初期から参加することで、フロントローディングの成果を高める方法が取られている。自動車業界におけるフロント・ローディングでは、工場の生産準備部門の業務を、設計開発段階へ前倒しして行うこと。フロント・ローディングにより、開発の各ステップにおいて、生産に関連する組織が数多く関与するようになる。工場の品質管理部や製造部、生産設備と工法を開発する生産技術部、さらに部品を製造する外注仕入先の組織が、各々の立場から設計開発の仕様をチェックし、改善要求を出すことで、「造りにくさを排除する」ことや、「原価低減」活動に繋げることが出来ると言われている。

内需型の製造業における課題として、グローバルな競争にさらされない事により、日本的なプロセスが主流となることがある。具体的には「摺合せ型」のアーキテクチャにおける弱点が露見する事である。摺合せ型アーキテクチャの良い点は、柔軟性である。ソフトウェア開発で言えば「アジャイル型」と言える。前工程である「要件定義」が明確に行われていない場合、「ウォーターフォール型」では出来上がりに幅が出てしまい、ユーザーが真に要求していた機能が実現出来ない場合がある。摺合せ型アーキテクチャやアジャイル型開発であれば、プロトタイピングによりユーザーは自身の要求が具体的にどのようなものであったかを確認しながら要求を取りまとめ、一方で開発者はユーザーの真の要求をフィードバックという形で受け取ることが出来る。しかし、過度にユーザー要求を受け入れ続けると、いつまでも要求が確定せず、常に修正を続けることとなる。また、上流工程で要件が確定していないので、後工程が勝手に仕様を決めるケースが出てしまう。

企画、設計・開発段階において、生産まで考慮せずに設計を完了したとする。完成した図面と設計部品表から、工場側で部品構成を変更したり、生産部品表を作成したり、工程を設計すると、工場毎にバリエーションが出来てしまう。このようなことを防止する意味でも、フロントローディングにより、企画、設計・開発段階から、生産を意識した設計や部品構成、さらには部品表を作成することにより、後工程で勝手に追加情報を付加することを防ぐことが出来る。

関連項目

TNGA
源流対策
源流対策としてのフロントローディング