Toyota New Global Architecture

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TNGAは、より高い運動性能とデザインの自由度およびコスト削減を両立させることを狙いとして開発される新型プラットフォーム、あるいはその開発方針を意味する。TNGAでは、「走る」「曲がる」「止まる」といった運動性能の進化に加え、人間工学やスタイリングデザインの自由度の向上を目指している。従来トヨタでは、生産技術部門の力が強く、挑戦的な外観デザイン(例えば、絞りの深いボディデザイン)を設計しても、プレス工程などの製造要件を重視して、絞りの浅いより保守的なデザインに修正される傾向があったといわれている。そこで、TNGAでは設計とデザインが協力してボディ骨格の改革に取り組むことで、スタイリングデザインの自由度を高める方針である。また、複数車種を同時に企画・開発することで(トヨタでは「グルーピング開発」と呼んでいる)、車種間の基本部品やユニットの共用化率をさらに高めることを目指している。トヨタは、CCC21活動に見られるように、従来から部品の標準化や共通化に長けた会社であったが、TNGAではより幅広い車種を対象に標準化や共通化を進める模様である。[1]

ツボペの視点

次世代フロントシートの共同開発において、サプライヤーであるジョンソンコントロールズ株式会社は、従来より18ヶ月早くプロジェクトに参画することにより、シートの設計段階から生産の最適化を組み込む事が可能となり、製品の軽量化・部品の簡素化・コスト削減に貢献したとしている。[2]サプライヤー参加のフロントローディングは、日本の自動車製造業における特徴である承認図方式を発展させた形と見る事ができる。外資系のサプライヤーであっても、トヨタの考える最適なサプライチェーンの構築に積極的に関わっていこうという姿勢は評価できる。トヨタ生産方式でもそうであったように、完成形があるわけでも、正解があるわけでもなく、日々試行錯誤して改善を続けることがトヨタ哲学の本質なのだと思う。

参考図書

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出典

  1. ^ 新たな車両開発アプローチの模索―VW MQB、日産CMF、マツダCA、トヨタTNGA― 目代 武史、岩城 富士大
  2. ^ 「Toyota New Global Architecture」推進優良賞を受賞 ジョンソンコントロールズ株式会社

関連項目

トヨタ生産方式
モジュール化
マツダコモン・アーキテクチャ構想