PL設変自動つなぎシステム

提供:Tsubopedia

E-BOMから、P-BOMへ行われる構成情報のつなぎデータの一部をP-BOMに、自動更新するためのシステム。主な処理はメインフレーム上にて、バッチ処理される。自動更新されたデータは一旦仕訳用DBに保存され、ユーザーの確認後、参照用DBに登録される。


導入の背景

デイリーで設計部門から設計変更データ(以下設変データ)が接続されているが、製造側のPL設変つなぎ処理では設変対象部番等をリスト出力するだけで、PPLへの設変反映作業は100%ハンド作業である。 設変データをシステム的に有効利用できないのはEPLとPPLで構成に差がある為で、機械的に接続するのは 困難とされてきた。
しかし、製造BM再構築でKD形態コード゙、シンボル次工程を適用したことにより、KD出荷単位の違い、生産ライン の違いで製造側のPLライン、VCを増幅することなく仕訳が可能となり、さらには、設計段階で製造の構成を 考慮することにより、EPLとPPLの構成がより近くなる。 そこで今回、PL設変データをPPLに自動反映すべくPL設変つなぎシステムの改善に着手する。

処理概要

PL設変つなぎデータのVC追加、構成追加、変更、削除データを製造BM PPLに反映する。 設計から接続されるPLNO(EPL上、設変対象部番をもつPL) について、製造BMの該当PLに設変処理を行う。設変処理した結果は、基本的にPL仕訳DBに登録して、ユーザの確認後BMに反映することとする。

処理フロー図

No. 処理名称 処理概要
設変データ増幅(1) 設変つなぎ対象PLが製造側でPLNOサフィックスをつけて登録されている場合、設変つなぎデータにサフィックスをつけてサフィックス付PLの設変つなぎデータを作成する。
自動つなぎ対象PL選択 つなぎ対象外PLマスタを元に、自動つなぎする設変つなぎデータを選別し、VC追加分、リスト変更分と分ける。自動つなぎ対象外PLのつなぎデータはリスト出力するのみ。つなぎ対象外PLマスタ・・・ユーザが設定するデータで、 設変つなぎデータを自動でPPLに反映しないPLNOが登録されている。
設計展開 リスト変更対象(構成追加、変更、削除)部番の子部番を設計BM から取出す。(*)構成変更、追加、削除の場合、設計からは設変対象部番のデータしか接続されないため、設計BMを展開して子部番を把握する。
BMチェック リスト変更データについて、対象のPLNO、VCが製造BMに存在するかチェックする。設変対象PLNO.VCが製造BMに無い場合、処理対象外とする。 また、つなぎデータ自体にエラーがある場合、エラーの内容により、PLNO単位、構成単位でエラーにする。(エラーリスト発行)
設変対象データ選択 設変対象のIS部番が設変対象PLに存在するかチェックし、子部品をEPLから接続するか、PPL既存構成から取り出すか判断する。
リスト変更 リスト変更データのWAS/ISに基づいて、設変対象PLラインに構成 追加、構成変更、構成削除を行う。設変対象部番とその子部番を処理する。
VC追加 VC追加データに基いて、設変対象PLに新VCを追加する。 追加VCの部品構成は、既存PL上の部品構成と“レベル”、 “UPC”、”名称補足コード”、“部番”で照合しながら、ラインの追加 位置を決め挿入する。
PL仕訳DBチェック "設変処理したPLをメンテナンスPLマスタ 、PL仕訳DBと照合して、 PL仕訳DBにダウンロードするか、BMに反映するか選択する。

・メンテナンスPLマスタに存在しないPL(ダウンロード指定)
PL仕訳DBに存在してない場合・・・PL仕訳DBダウンロード用ファイルに出力
PL仕訳DBに存在してる場合 ・・・結果リストを出力する。
・メンテナンスPLマスタに存在するPL(BM反映指定)。・・・BM反映用ファイルに出力
メンテナンスPLマスタ・・・ユーザが設定するデータで設変つなぎ処理結果を直接製造BMに反映するPLNOが登録されている。

PL仕訳DBへダウンロード 設変処理を行ったPLを各製作所仕訳サーバーのPL仕訳DBへ登録する。 機械的に仕訳DBに登録したPLNOには色をつけて識別する。尚、自動でPL仕訳DBに登録したPLは仕訳支援メンテナンス画面で参照すると、設変処理結果が判るようにライン状況欄(新、訂)をセットする。また、設変つなぎされたラインをメンテナンスせずに(EO日付を変えずに)仕訳完了した場合、”設変つなぎされています”の警告メッセージを出す様にする。
PLメンテナンス 設変処理を行ったPLを製造BM(PL)に反映する。
結果のダウンロード 各処理結果は、サーバーにダウンロードし、CCMAILの掲示板に送信する。送信するリストは、以下の通り。
<<出力リスト>>
リスト変更、VC追加ワーニングEPLとPPLの子部品が異なる。 設変旧部番(WAS)がPPLにない。 PPLに既に設変が反映されている。 等、つなぎ処理過程でエラーとなったもの。
・VC追加結果 追加したPLNO、VCを出力する。
・リスト変更結果 構成の追加、変更、削除を行ったPLNO、VC、部番を表示

関連項目

P-BOM 構成情報