金型

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金型とは、金属、プラスチック、ガラスなどの素材を加熱、加圧することにより同一形状の工業部品・製品を大量に成形加工するために使用される金属製の型の総称である。金型は、用途別にプレス用、鍛造用、鋳造用、ダイカスト用、プラスチック用、ゴム用、ガラス用、粉末冶金用などに大別されるが、日本国内では、プレス用とプラスチック用で生産額全体の70%強を占めている。

日本の金型工業は戦後、特に昭和40年代以降の量産組立型産業の発展に伴って成長してきた。現在でも金型の主な需要部門は、自動車を中心とする輸送用機器と電気・電子機器である。また、生産はユーザーの製品開発と密接に結びついていることから、金型工業は家電、自動車メーカーなどこれまで大口ユーザーが多数立地してきた3大都市圏に集中している。

  • プレス用は、抜き型、曲げ型、絞り型、圧縮型に分類され、材料である鋼板、非鉄金属などを加工し、自動車、家電、雑貨などの部品製造に利用される。
  • 鍛造用は、熱間鍛造、冷間鍛造等の型に分類され、棒鋼材、非鉄金属等を材料として、自動車の重要保安部品、建設機械部品等の製造のために用いられる。加工される部品の主なものに、自動車用エンジンのクランクシャフト、オートバイ部品、ジェットエンジンのファン等がある。
  • 鋳造用は、シェルフモールド、ロストワックス、重力鋳造、圧力鋳造等の各種金型に分類され、アルミ合金等を材料として、工業用部品、建設機械部品、農業機械部品等の製造に用いられる。
  • ダイカスト用は、鋳造型の一種で、材料であるアルミ合金、亜鉛合金等を加工し、自動車、精密機械、家電等の部品を製造するために用いられる。加工される部品の主なものに、自動車のエンジン周り部品、カメラのボディ等がある。
  • プラスチック用は、射出成形、圧縮成形、移送成形、吹込成形、真空成形等の各種金型に分類され、プラスチック材料を加工して家電、自動車、雑貨類等あらゆる部品の製造に使用される。