日本自動車技術会規格

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JASO(Japanese Automotive Standards Organization)とは、社団法人自動車技術会が制定する工業規格で、オートバイを含めた自動車に関わる技術進歩や安全性の確保、ならびに生産の効率化に寄与することを目的としている。

M355 自動車用ディーゼル機関潤滑油

DH-1

摩耗および腐食防止、高温酸化安定性、すす対策、等の性能向上を必要とする長期排出ガス規制対応エンジン用として開発された。さらに、ピストン清浄性の悪化、高温デポジットの生成、泡の発生、蒸発オイル損失によるオイル消費、せん断粘度低下、オイルシール劣化などを防止する性能が含まれている。長期排出ガス規制以前のエンジンにも使用することも可能であり、またエンジンメーカーのオイル交換距離推奨に従うことを前提に、硫黄分が0.05%を越える軽油を使用する場合にも適用できる。

DH-2

ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)を装着し、新短期以降の規制に適合したディーゼル車に用いるエンジンオイルのうち、トラック・バスのヘビーデューティー用の分類である。JASO DH-1の要求性能に加え、DPFや触媒への適合性が高い。DPFの閉塞に繋がる硫酸灰分を制限することで、DPFの詰まりを低減、触媒被毒につながるリン・硫黄も上限値を設定しつつ基本的な性能はDH-1レベルを確保している。DPFの閉塞に繋がる硫酸灰分は1.0±0.1%に制限。硫黄分が0.005%以下と設定されている。

DL-1

DH-2と同様に新短期以降の規制に適合したディーゼル車に用いるエンジンオイルのであるが、乗用車クラスのライトデューティー用である。トラック・バスと乗用車クラスでは、エンジン耐久性、オイル交換距離、省燃費性など、エンジンオイルへの要求レベルが異なることから種別が分けられた。硫酸灰分は0.6%以下とDH-2より低く、硫黄分は0.005%以下に設定されている。