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FlexRayは、自動車メーカや主要サプライヤが共同で開発した、車載向け通信バス・システムの標準規格。確定性が高い上に、フォールトトレラント機能があり、データ伝送速度が高い(10Mbit/s)ことが特徴。ドライブバイワイヤや[[ステアバイワイヤ]]、ブレーキバイワイヤなどの[[X-by-Wire]]アプリケーションに求められる、高いエラー耐性と時間確定性を備えている。
FlexRayは、自動車メーカや主要サプライヤが共同で開発した、車載向け通信バス・システムの標準規格。確定性が高い上に、フォールトトレラント機能があり、データ伝送速度が高い(10Mbit/s)ことが特徴。ドライブバイワイヤや[[ステアバイワイヤ]]、ブレーキバイワイヤなどの[[X-by-Wire]]アプリケーションに求められる、高いエラー耐性と時間確定性を備えている。


現在の車載ネットワークで広く普及している2つのネットワーク規格、すなわち[[CAN]]と[[Local Interconnect Network|LIN]]を完全に置き換えるものではなく、コストの最適化や、新規格への移行に伴うリスクの軽減という観点から、次世代の自動車では、1つの車両内で複数のネットワーク規格を用途に応じて使い分けるアーキテクチャが採用されると予想されている。つまり、高性能アプリケーション([[X-by-Wire|ドライブバイワイヤ]]、アクティブ・サスペンション、アダプティブ・クルーズコントロール)はFlexRay、パワートレイン(エンジン、[[トランスミッション]]、ABS)向け通信にはCAN、低コストの車体(ボディ)制御用電装品(ミラー、電動シート、各種アクセサリ)向けにはLINを使うことが期待されている。
現在の車載ネットワークで広く普及している2つのネットワーク規格、すなわち[[CAN]]と[[Local Interconnect Network|LIN]]を完全に置き換えるものではなく、コストの最適化や、新規格への移行に伴うリスクの軽減という観点から、次世代の自動車では、1つの車両内で複数のネットワーク規格を用途に応じて使い分けるアーキテクチャが採用されると予想されている。つまり、高性能アプリケーション([[X-by-Wire|ドライブバイワイヤ]]、[[アクティブ・サスペンション]]、[[アダプティブ・クルーズコントロール]])はFlexRay、パワートレイン([[エンジン]]、[[トランスミッション]]、[[ABS]])向け通信にはCAN、低コストの車体(ボディ)制御用電装品(ミラー、電動シート、各種アクセサリ)向けにはLINを使うことが期待されている。


FlexRayは[[TTP/C]]との競合による混乱のあと、BMW社独自の通信プロトコルである「Byteflight(バイトフライト)」を参考にして仕様策定されている。
FlexRayは[[TTP/C]]との競合による混乱のあと、BMW社独自の通信プロトコルである「Byteflight(バイトフライト)」を参考にして仕様策定されている。

2016年5月11日 (水) 00:16時点における版

FlexRayは、自動車メーカや主要サプライヤが共同で開発した、車載向け通信バス・システムの標準規格。確定性が高い上に、フォールトトレラント機能があり、データ伝送速度が高い(10Mbit/s)ことが特徴。ドライブバイワイヤやステアバイワイヤ、ブレーキバイワイヤなどのX-by-Wireアプリケーションに求められる、高いエラー耐性と時間確定性を備えている。

現在の車載ネットワークで広く普及している2つのネットワーク規格、すなわちCANLINを完全に置き換えるものではなく、コストの最適化や、新規格への移行に伴うリスクの軽減という観点から、次世代の自動車では、1つの車両内で複数のネットワーク規格を用途に応じて使い分けるアーキテクチャが採用されると予想されている。つまり、高性能アプリケーション(ドライブバイワイヤアクティブ・サスペンションアダプティブ・クルーズコントロール)はFlexRay、パワートレイン(エンジントランスミッションABS)向け通信にはCAN、低コストの車体(ボディ)制御用電装品(ミラー、電動シート、各種アクセサリ)向けにはLINを使うことが期待されている。

FlexRayはTTP/Cとの競合による混乱のあと、BMW社独自の通信プロトコルである「Byteflight(バイトフライト)」を参考にして仕様策定されている。

関連項目

CAN
LIN