「二酸化窒素」の版間の差分

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NO<sub>X</sub>と呼ばれる[[窒素酸化物]]のうち、窒素原子1個に酸素原子が2個結びついた生成物質のこと。二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は、呼吸刺激ガスとして知られ、毒性は一酸化窒素の5~10倍、血液中のヘモグロビンとの親和性も一酸化炭素の1000倍もあるといわれているが、大気中の二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)濃度が直接人体に影響する濃度になることはない。一方で、大気中の二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は、紫外線を吸収しやすく、この際に酸素原子(O)を放出し、この酸素原子(O)が大気中の酸素分子(O<sub>2</sub>)と結びつくと、強酸化物質であるオゾン(O<sub>3</sub>)を作り出すといわれている。このオゾンが光化学オキシダントの主成分であり、発生したオキシダントは、周辺の大気を酸性化し、目などに刺激を与えたり、大気中の炭化水素を酸化させて毒性の強い物質へ変化させる。二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は、赤褐色の気体で、水に溶けると、硝酸(HNO<sub>3</sub>)や亜硝酸(HNO<sub>2</sub>)となり、酸性雨の原因になると言われている。
NO<sub>X</sub>と呼ばれる[[窒素酸化物]]のうち、窒素原子1個に酸素原子が2個結びついた生成物質のこと。二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は、呼吸刺激ガスとして知られ、毒性は一酸化窒素の5~10倍、血液中のヘモグロビンとの親和性も一酸化炭素の1000倍もあるといわれているが、大気中の二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)濃度が直接人体に影響する濃度になることはない。一方で、大気中の二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は、紫外線を吸収しやすく、この際に酸素原子(O)を放出し、この酸素原子(O)が大気中の酸素分子(O<sub>2</sub>)と結びつくと、強酸化物質であるオゾン(O<sub>3</sub>)を作り出すといわれている。このオゾンが光化学オキシダントの主成分であり、発生したオキシダントは、周辺の大気を酸性化し、目などに刺激を与えたり、大気中の炭化水素を酸化させて毒性の強い物質へ変化させる。二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は、赤褐色の気体で、水に溶けると、硝酸(HNO<sub>3</sub>)や亜硝酸(HNO<sub>2</sub>)となり、[[酸性雨]]の原因になると言われている。

2017年5月24日 (水) 02:22時点における最新版

NOXと呼ばれる窒素酸化物のうち、窒素原子1個に酸素原子が2個結びついた生成物質のこと。二酸化窒素(NO2)は、呼吸刺激ガスとして知られ、毒性は一酸化窒素の5~10倍、血液中のヘモグロビンとの親和性も一酸化炭素の1000倍もあるといわれているが、大気中の二酸化窒素(NO2)濃度が直接人体に影響する濃度になることはない。一方で、大気中の二酸化窒素(NO2)は、紫外線を吸収しやすく、この際に酸素原子(O)を放出し、この酸素原子(O)が大気中の酸素分子(O2)と結びつくと、強酸化物質であるオゾン(O3)を作り出すといわれている。このオゾンが光化学オキシダントの主成分であり、発生したオキシダントは、周辺の大気を酸性化し、目などに刺激を与えたり、大気中の炭化水素を酸化させて毒性の強い物質へ変化させる。二酸化窒素(NO2)は、赤褐色の気体で、水に溶けると、硝酸(HNO3)や亜硝酸(HNO2)となり、酸性雨の原因になると言われている。