アーキテクチャ

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製品アーキテクチャとは、「どのようにして製品を構成部品に分割し、どうのように製品機能を配分し、それによって必要となる部品間のインターフェースをいかに設計・調整するか」に関する基本的な設計構想のことである。製品アーキテクチャには大きく分けて「インテグラル(擦り合せ)型(部品設計を相互調整し、製品ごとに最適設計しないと製品全体の性能が出ないタイプ)」と「モジュラー(組み合せ)型(部品・モジュールのインタフェースが何らかの意味で標準化されていて、既存部品を寄せ集めれば多様な製品が出来るタイプ)」がある。自動車は典型的なインテグラル型の製品と言える。

例えば、燃料噴射装置の基幹技術は、専門部品メーカーに固有のもので、自動車メーカーと言えども外注せざるをえない技術である。ボッシュ社は燃料噴射装置のプラットフォーム型開発(=標準化)により、基幹部分を共通化することでコスト低減を図る一方、エンジンとのインターフェース部分は個別にインテルグラル型で開発し、どのメーカーのエンジンとも結合を可能としている。このように、単にアーキテクチャと言っても、どちらか一方に限定されるわけではなく、ボッシュのようなハイブリッド型も考慮する必要がある。ボッシュの例は、承認図方式と言えるであろう。

ツボペの視点

対象とする範囲によって、アーキテクチャの持つ意味が違ってくるし、自動車ぐらい複雑になると単純にインテグラル型、モジュラー型と分類することも出来ない。一方で、電気自動車はモジュラー型だから誰でも参入できると言われているようだが、実際にはそれほど単純ではないと思われるので、普及までには内燃機関自動車の勃興期における製造企業乱立の混乱も見られると思う。確かに電気自動車の時代になれば、モーターは内燃機関よりは容易に入手可能になるが、モジュラー型だからと言って、寄せ集めただけでは完成品とは呼べず、モジュラー型で集めた各々の部品を高度にインテグレートして初めて自動車という製品が完成する。その点だけを見てもアーキテクチャーの言葉の持つ定義は非常に広範囲で複雑だと思う。

参考図書

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関連項目

モジュール化
コモンレール