「モデルベース開発」の版間の差分
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2015年12月17日 (木) 22:37時点における版
Model-Based-Development(MBD)とは、構想・設計・試作・検証といった一連のプロセスに、モデルとシミュレーションを活用した、制御システム・ソフトウェアの開発手法を指のこと。モデルベース開発は、抽象化された制御対象とコントローラを組合せることで、開発初期段階における最適な制御コンセプト決定や品質の向上に大きく貢献することが知られている。一方で、製品開発においても、大規模で複雑な制御システムを限られた期間で開発するために積極的な利用が進められている。
モデルベース開発では、従来型のウォーターフォール型開発(V字型モデル)を適用し、ソフトウェア外部設計からシステムテストの工程をモデルベースで実施する。 V字型モデルにおけるソフトウェア外部設計、内部設計ではSILSが活用され、それに対応したコンポーネントテスト、システムテストではHILSが活用される。
従来もCAEを活用した開発が行われてきたが、シミュレーションによる検証よりもハードウェアの試作による検証が重視される傾向があり、要求仕様の複雑化に伴い試作回数や種類の増加が問題とされていた。そこでモデルベース開発では、従来、試作品により行われていた検証をソフトウェアで構築されたモデルにより実施することを可能とし、試作回数や種類を削減し、モデルにて検証されたコードのみを実機作成することで手戻りも減少させている。
ツボペの視点
従来の試作品を実際に作っての試行錯誤が、時代錯誤になりつつあり、機械部品でもソフトウェア部品でも、試作はモデル上で行う時代が来たということか。専門分野がさらに極小化され、コンポーネント全体を見渡せる技術者が減っていくのか気になるところ。マツダのコモン・アーキテクチャ構想が目指す試作費の低減も面白い目の付け所だと思う。他社と同じ事をしていては生き抜けない。危機を乗り越えた会社の強みは、自社を良く判っていることとちゃんとベンチマークする癖がついていること。
参考
出典
- ^ Reuse / Variability Management and System Engineering - Olivier Renault