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VMIは、自動車などの組立産業とそれらに部品を供給するサプライヤー間において、部品手配と在庫管理を効率的に行うために考え出された手法。ただし、実装には様々な形態があり、ある一つのケースを取り上げて一般化することは出来ない。例えば、完成車メーカー自身が用意するケースもあるし、部品サプライヤーが用意するケース、専門の倉庫業者が提供する場合などである。また、サプライヤーパークやそこでのモジュール化、モジュール生産なども、VMIの一環として捉えることも可能である。
VMIは、自動車などの組立産業とそれらに部品を供給するサプライヤー間において、部品手配と在庫管理を効率的に行うために考え出された手法。ただし、実装には様々な形態があり、ある一つのケースを取り上げて一般化することは出来ない。例えば、完成車メーカー自身が用意するケースもあるし、部品サプライヤーが用意するケース、専門の倉庫業者が提供する場合などである。また、[[サプライヤーパーク]]やそこでのモジュール化、モジュール生産なども、VMIの一環として捉えることも可能である。


完成車メーカーが自らVMI用の倉庫を用意し、複数の部品サプライヤーがそこを自社の倉庫として活用する場合、完成車メーカーにとってのメリットは、部品が在庫されているにもかかわらず、在庫期間中はサプライヤーの資産であるため実際に部品を使用するまで費用の支払いが発生しないことである。一方、部品サプライヤーにとってのメリットは、VMI進出にあたって、完成車メーカーから提供される、より精度の高い[[日別生産計画]]と部品手配情報により、サプライヤー自身の資材購入計画や部品生産のスケジュールを効率化出来る点である。この場合、完成車メーカーのみがメリットを享受しようとするのではなく、部品サプライヤーにもメリットを提供し、いわゆるWin-Winの形態を実現しなければ、サプライヤーが短期で離脱するなどのデメリットが発生し、双方にとって長期的なメリットは得られない。
完成車メーカーが自らVMI用の倉庫を用意し、複数の部品サプライヤーがそこを自社の倉庫として活用する場合、完成車メーカーにとってのメリットは、部品が在庫されているにもかかわらず、在庫期間中はサプライヤーの資産であるため実際に部品を使用するまで費用の支払いが発生しないことである。一方、部品サプライヤーにとってのメリットは、VMI進出にあたって、完成車メーカーから提供される、より精度の高い[[日別生産計画]]と部品手配情報により、サプライヤー自身の資材購入計画や部品生産のスケジュールを効率化出来る点である。この場合、完成車メーカーのみがメリットを享受しようとするのではなく、部品サプライヤーにもメリットを提供し、いわゆるWin-Winの形態を実現しなければ、サプライヤーが短期で離脱するなどのデメリットが発生し、双方にとって長期的なメリットは得られない。


サプライヤーパークの場合も、様々な形態が試行されており、ある一つのケースで一般化することは出来ないが、例えば完成車メーカーがあるモジュールを外注化し、それらを複数のサプライヤーがそれぞれの部品を持ち寄り、パーク内でモジュールとして[[シンクロ生産]]し、それを[[日別生産計画]]に従って[[シンクロ納入]]する形態などが考えられる。
サプライヤーパークの場合も、様々な形態が試行されており、ある一つのケースで一般化することは出来ないが、例えば完成車メーカーがあるモジュールを外注化し、それらを複数のサプライヤーがそれぞれの部品を持ち寄り、パーク内でモジュールとして[[シンクロ生産]]し、それを[[日別生産計画]]に従って[[シンクロ納入]]する形態などが考えられる。
== 関連項目 ==
[[サプライヤーパーク]]
[[category:新しい記事対象]]
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