「Motor Generator Unit Heat」の版間の差分

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MGU-Hとは、熱エネルギー回生システムのことで、エンジンから出る排気の熱をエネルギーに変換する。通常、エンジンの燃焼室を出た高温の排気は、排気管を通じて大気に放出される。この熱エネルギーを再利用するために、専用のモーター/ジェネレーターユニットを作動させて電気を作っているのが熱エネルギー回生システム。加速のためにアクセルを踏んでも、排ガスの流量が増えて[[ターボチャージャー|タービン]]が本来の性能を発揮するまで一定の時間を要してしまう(ターボラグ)。そこで、MGU-Hを利用してコンプレッサーを回転させ、タービンを排気の到達を待たずに機能させることで、ターボラグの解消を図っている。全開加速時は、タービンに供給される排気エネルギーが増えるため、エンジンが必要な空気を圧縮するためのコンプレッサーの仕事を上回る場合がある。その際、使いきれなかった排気エネルギーによってMGU-Hで発電し、その電力を、直接MGU-Kに送る。MGU-Hでの発電量は制限されておらず、バッテリーの充放電エネルギー制限に縛られることなく、エンジンにMGU-Kの出力を上乗せして走ることができる。言い換えれば、余った排気エネルギーを、効率良く加速に使うことができる。
MGU-Hとは、熱エネルギー回生システムのことで、エンジンから出る排気の熱をエネルギーに変換する。通常、エンジンの燃焼室を出た高温の排気は、排気管を通じて大気に放出される。この熱エネルギーを再利用するために、専用のモーター/ジェネレーターユニットを作動させて電気を作っているのが熱エネルギー回生システム。加速のためにアクセルを踏んでも、排ガスの流量が増えて[[ターボチャージャー|タービン]]が本来の性能を発揮するまで一定の時間を要してしまう(ターボラグ)。そこで、MGU-Hを利用してコンプレッサーを回転させ、タービンを排気の到達を待たずに機能させることで、ターボラグの解消を図っている。全開加速時は、タービンに供給される排気エネルギーが増えるため、エンジンが必要な空気を圧縮するためのコンプレッサーの仕事を上回る場合がある。その際、使いきれなかった排気エネルギーによってMGU-Hで発電し、その電力を、直接MGU-Kに送る。MGU-Hでの発電量は制限されておらず(MGU-Kからの放電は一周当たり予選4MJ、決勝2MJに制限されているが、MGU-Hからの発電量は無制限)、バッテリーの充放電エネルギー制限に縛られることなく、MGU-Kの追加出力をエンジンに上乗せして走ることができる。

2018年5月22日 (火) 08:21時点における最新版

MGU-Hとは、熱エネルギー回生システムのことで、エンジンから出る排気の熱をエネルギーに変換する。通常、エンジンの燃焼室を出た高温の排気は、排気管を通じて大気に放出される。この熱エネルギーを再利用するために、専用のモーター/ジェネレーターユニットを作動させて電気を作っているのが熱エネルギー回生システム。加速のためにアクセルを踏んでも、排ガスの流量が増えてタービンが本来の性能を発揮するまで一定の時間を要してしまう(ターボラグ)。そこで、MGU-Hを利用してコンプレッサーを回転させ、タービンを排気の到達を待たずに機能させることで、ターボラグの解消を図っている。全開加速時は、タービンに供給される排気エネルギーが増えるため、エンジンが必要な空気を圧縮するためのコンプレッサーの仕事を上回る場合がある。その際、使いきれなかった排気エネルギーによってMGU-Hで発電し、その電力を、直接MGU-Kに送る。MGU-Hでの発電量は制限されておらず(MGU-Kからの放電は一周当たり予選4MJ、決勝2MJに制限されているが、MGU-Hからの発電量は無制限)、バッテリーの充放電エネルギー制限に縛られることなく、MGU-Kの追加出力をエンジンに上乗せして走ることができる。