「要求分析と要求定義」の版間の差分

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「要求分析」という工程により要求を分析し、一つ一つの結果を言葉として定義したものが「要求定義」。それらの要求や仕様を整理した文書が「要求仕様」と呼ばれる。「要件定義」という用語はソフトウェア工学上は定義がないが、「要求仕様」がエンドユーザー視点で書かれているのに対し、システム側の視点で書かれたものが「要件定義」と呼ばれるケースが多い。
「要求分析」という工程により[[要求]]を分析し、一つ一つの結果を言葉として定義したものが「要求定義」。それらの要求や仕様を整理した文書が「要求仕様」と呼ばれる。「要件定義」という用語はソフトウェア工学上は定義がないが、「要求仕様」がエンドユーザー視点で書かれているのに対し、システム側の視点で書かれたものが「要件定義」と呼ばれるケースが多い。
 
== 要求分析 ==
*要求獲得(requirements acquisition/elicitation)
**顧客や利用者が望むものを引き出し、要求記述としてまとめる作業
**問題分析技法の適用
*要求仕様化(requirements specification)
**要求記述から要求仕様を作成する作業
**あいまいさを排除
**誤りや冗長を除去
**不足する情報を補足
*[[要求確認]](requirements evaluation/verification/validation)
**作成された要求仕様が正しいかどうかを検査する作業
**要求レビューの実施
<ref>要求分析とプロジェクト管理 (part 1) 手塚太郎</ref>
 
== 要求定義の効果 ==
NASAの統計データによると、全開発コストの中で要求定義に割くコストの効果は以下の通り。<ref>B. B. Roberts, et al., The Benefit of Integrated, Quantitative Risk Management, [[INCOSE]], 2001.</ref>
*要求定義に全コストの2-3%をかけたプロジェクト⇒開発コスト超過=80-200%
*要求定義に全コストの8-12%をかけたプロジェクト⇒開発コスト超過=0-50%
 
== 出典 ==
<references />

2017年11月12日 (日) 03:35時点における最新版

「要求分析」という工程により要求を分析し、一つ一つの結果を言葉として定義したものが「要求定義」。それらの要求や仕様を整理した文書が「要求仕様」と呼ばれる。「要件定義」という用語はソフトウェア工学上は定義がないが、「要求仕様」がエンドユーザー視点で書かれているのに対し、システム側の視点で書かれたものが「要件定義」と呼ばれるケースが多い。

要求分析

  • 要求獲得(requirements acquisition/elicitation)
    • 顧客や利用者が望むものを引き出し、要求記述としてまとめる作業
    • 問題分析技法の適用
  • 要求仕様化(requirements specification)
    • 要求記述から要求仕様を作成する作業
    • あいまいさを排除
    • 誤りや冗長を除去
    • 不足する情報を補足
  • 要求確認(requirements evaluation/verification/validation)
    • 作成された要求仕様が正しいかどうかを検査する作業
    • 要求レビューの実施

[1]

要求定義の効果

NASAの統計データによると、全開発コストの中で要求定義に割くコストの効果は以下の通り。[2]

  • 要求定義に全コストの2-3%をかけたプロジェクト⇒開発コスト超過=80-200%
  • 要求定義に全コストの8-12%をかけたプロジェクト⇒開発コスト超過=0-50%

出典

  1. ^ 要求分析とプロジェクト管理 (part 1) 手塚太郎
  2. ^ B. B. Roberts, et al., The Benefit of Integrated, Quantitative Risk Management, INCOSE, 2001.