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== モデリングの目的 ==
== モデリングの目的 ==
*実在するシステムの特徴づけ:文書で書かれた実在システムのモデリングでその[[アーキテクチャ]]と[[設計]]を把握する。
*実在するシステムの特徴づけ:文書で書かれた実在システムのモデリングでその[[アーキテクチャ]]と[[設計]]を把握する。
*[[ミッション]]および[[システムコンセプト]]の定式化と評価:システムライフサイクル初期の段階で、モデルによりミッションおよびシステムコンセプト候補を総合(synthesis)し評価(evaluate)する。システム設計のモデリングと重要なシステムパラメータの影響評価からトレードオフ解析の解空間を探索する。
*[[ミッション]]および[[仕様書|システムコンセプト]]の定式化と評価:システムライフサイクル初期の段階で、モデルによりミッションおよびシステムコンセプト候補を総合(synthesis)し評価(evaluate)する。システム設計のモデリングと重要なシステムパラメータの影響評価からトレードオフ解析の解空間を探索する。
*[[アーキテクチャ|システムアーキテクチャ]]と[[システム要求]]のフローダウン:モデルを用いてシステム解のアーキテクティングを支援し、ミッションとシステム要求(機能要求、インタフェース要求、性能要求、物理要求の他、信頼性、保守性、安全性、セキュリティなどのいわゆる非機能要求)をシステム要素に割り当てる。
*[[アーキテクチャ|システムアーキテクチャ]]と[[要求|システム要求]]のフローダウン:モデルを用いてシステム解のアーキテクティングを支援し、ミッションとシステム要求(機能要求、インタフェース要求、性能要求、物理要求の他、信頼性、保守性、安全性、セキュリティなどのいわゆる非機能要求)をシステム要素に割り当てる。
*システム統合と検証の支援:システムへのハードウェア、ソフトウェアの統合の支援とシステムが要求を充足することの検証の支援にモデルを用いる。[[Hardware in the loop simulation|Hardware-in-the-loop]]テスト、[[Software in the loop simulation|Software-in-the-loop]]テスト。モデルは、テスト計画と実行を支援するためテストケースやテストプログラムの他の観点を定義する。
*システム統合と検証の支援:システムへのハードウェア、ソフトウェアの統合の支援とシステムが要求を充足することの検証の支援にモデルを用いる。[[Hardware in the loop simulation|Hardware-in-the-loop]]テスト、[[Software in the loop simulation|Software-in-the-loop]]テスト。モデルは、テスト計画と実行を支援するためテストケースやテストプログラムの他の観点を定義する。
*トレーニングの支援:システムと相互作用するユーザー(オペレータ、保守員、その他)を訓練するシステムの様々な観点を模擬する。
*トレーニングの支援:システムと相互作用するユーザー(オペレータ、保守員、その他)を訓練するシステムの様々な観点を模擬する。
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*モデルを再利用することにより開発の効率化が期待できる。
*モデルを再利用することにより開発の効率化が期待できる。
*モデルを用いて抽象度を上げることにより革新に導く。
*モデルを用いて抽象度を上げることにより革新に導く。
*モデルを用いたシステム開発では、システムモデルの記述に際して、構造/振る舞い/要求/パラメトリック制約の4つの柱で考えることが重要である。
<ref>慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 西村秀和</ref>


== 出典 ==
== 出典 ==