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コードコンディションとは[[code|コード]]、[[SAA|Parts list]]、「[[ABM]]」、フィーチャ等がどの条件(論理演算)に基づいてバウムスタの中で使用されるかを定義するルール。<BR>
コードコンディションとは[[Code|コード]]、[[SAA|Parts List]][[ABM]]、[[FBE|Feature]]等がどの条件(論理演算)に基づいて[[Baumuster|バウムスタ]]の中で使用されるかを定義するルール。コードコンディションは、以下の2つの役割を果たす:
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#[[FBM]]及び[[ABM]]配下の[[SAA|Parts List]]と、FBM配下のABMの制御。
[[Code|コード]]/コードコンディションは2つの役割を果たす:
#:開発側が、「FBM」や「ABM」にどのParts Listがどの条件に基づいて使用されるか、「FBM」にどの「ABM」がどの条件に基づいて使用されるかを決定し、コードとコードコンディションの情報をシステムに登録する。開発側で作成したデータは、プロセス・チェーンの次のステップである生産・販売側でそのまま使用される。
#[[FBM]]及び[[ABM]]配下の[[SAA|Parts list]]と、FBM配下のABMの制御。
#:開発側が、「FBM」や「ABM」にどのParts listがどの条件に基づいて使用されるか、「FBM」にどの「ABM」がどの条件に基づいて使用されるかを決定し、コードとコードコンディションの情報をシステムに登録する。開発側で作成したデータは、プロセス・チェーンの次のステップである生産・販売側でそのまま使用されます。
#車両における組立実現性(=feasibility)
#車両における組立実現性(=feasibility)
#:バウムスタにどのコードが使用可能なのか、そのコードが他のコードとどのような関係があるか(=コード間のコードコンディション)、条件によってどんな関連コードが自動追加されるか等の情報がシステムにより管理される。その情報と1.の情報に基づいて車両の組立が可能かどうかをチェックすることができる。
#:バウムスタにどのコードが使用可能なのか、そのコードが他のコードとどのような関係があるか(=コード間のコードコンディション)、条件によってどんな関連コードが自動追加されるか等の情報がシステムにより管理される。その情報と1.の情報に基づいて車両の組立が可能かどうかをチェックすることができる。
== コードコンディションを理解する ==
コードコンディションはE-BOMドキュメンテーションを理解する上で避けて通れない考え方である。ここでは例を用いてコードコンディションの基本的な考え方を説明する。ホットドリンクという[[Baumuster|モデル]]とココア(Cocoa)、コーヒー(Coffee)、ミルク(Milk)、砂糖(Sugar)という部品がある。ミルクと砂糖はコーヒーにのみ添加可能で、ココアとコーヒーは互いに相手に対して添加不可能である。
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それぞれの部品を下表のようにコード定義する。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
! colspan=2 |コード定義
|-
| style="width:10em"| ココア(Cocoa) || style="width:7em"| COC;
|-
| コーヒー(Coffee) || COF;
|-
| ミルク(Milk) || M;
|-
| 砂糖(Sugar) || S;
|}
<BR>
部品の全ての組合せは下表の通り。n/aは組合せが成立しないことを意味する。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
! colspan=5 |部品の組合せ
|-
|style="width:8em"| COC(ココア)||style="width:8em"|COF(コーヒー)||style="width:8em"|M(ミルク)||style="width:8em"|S(砂糖)||style="width:8em"| コンディション
|- style="background-color:#ddd"
|-||-||-||-||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|-||-||-||+||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|-||-||+||-||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|-||-||+||+||n/a
|-
|-||+||-||-||
|-
|-||+||-||+||
|-
|-||+||+||-||
|-
|-||+||+||+||
|-
|+||-||-||-||
|- style="background-color:#ddd"
|+||-||-||+||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|+||-||+||-||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|+||-||+||+||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|+||+||-||-||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|+||+||-||+||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|+||+||+||-||n/a
|- style="background-color:#ddd"
|+||+||+||+||n/a
|}
<BR>
組合せ実現性は下表の通り。前述した制約が表に現れている。つまり、ミルク(M)と砂糖(S)はコーヒー(COF)にのみ添加可能で、ココア(COC)とコーヒー(COF)は互いに相手に対して添加不可能である。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
! colspan=2 |実現可能性
|-
|style="width:7em"|コード ||style="width:7em"|制約
|-
|M ||+COF;
|-
|S ||+COF;
|-
|COF ||-COC;
|-
|COC ||-COF;
|}
<BR>
E-BOM上のパーツリストドキュメンテーション。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
!style="width:9em"|Z539.789 ||style="width:7em"|/01 ||style="width:7em"|/02 ||style="width:7em"|/03 ||style="width:7em"|/04 ||style="width:7em"|/05 ||style="width:8em"|Measurement
|-
|コーヒーパウダー ||5 ||5 ||5 ||5 ||- ||Gram
|-
|砂糖 ||- ||3 ||- ||3 ||- ||Gram
|-
|ミルク ||- ||- ||3 ||3 ||- ||Gram
|-
|ココアパウダー ||- ||- ||- ||- ||5 ||Gram
|-
|カップ ||1 ||1 ||1 ||1 ||1 ||Pice
|-
|水 ||0.2 ||0.2 ||0.2 ||0.2 ||0.2 ||Litter
|}
<BR>
パーツリストコンディションは下表の通りとなる。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
!colspan=2 style="width:7em"|パーツリストコンディション
|-
|style="width:7em"|/01 ||style="width:7em"|COF+-M+-S;
|-
|/02 ||COF+-M+ S;
|-
|/03 ||COF+ M+-S;
|-
|/04 ||COF+ M+ S;
|-
|/05 ||COC;
|}
== 関連項目 ==
[[部品表]]

2015年12月10日 (木) 07:24時点における最新版

コードコンディションとはコードParts ListABMFeature等がどの条件(論理演算)に基づいてバウムスタの中で使用されるかを定義するルール。コードコンディションは、以下の2つの役割を果たす:

  1. FBM及びABM配下のParts Listと、FBM配下のABMの制御。
    開発側が、「FBM」や「ABM」にどのParts Listがどの条件に基づいて使用されるか、「FBM」にどの「ABM」がどの条件に基づいて使用されるかを決定し、コードとコードコンディションの情報をシステムに登録する。開発側で作成したデータは、プロセス・チェーンの次のステップである生産・販売側でそのまま使用される。
  2. 車両における組立実現性(=feasibility)
    バウムスタにどのコードが使用可能なのか、そのコードが他のコードとどのような関係があるか(=コード間のコードコンディション)、条件によってどんな関連コードが自動追加されるか等の情報がシステムにより管理される。その情報と1.の情報に基づいて車両の組立が可能かどうかをチェックすることができる。

コードコンディションを理解する

コードコンディションはE-BOMドキュメンテーションを理解する上で避けて通れない考え方である。ここでは例を用いてコードコンディションの基本的な考え方を説明する。ホットドリンクというモデルとココア(Cocoa)、コーヒー(Coffee)、ミルク(Milk)、砂糖(Sugar)という部品がある。ミルクと砂糖はコーヒーにのみ添加可能で、ココアとコーヒーは互いに相手に対して添加不可能である。


それぞれの部品を下表のようにコード定義する。

コード定義
ココア(Cocoa) COC;
コーヒー(Coffee) COF;
ミルク(Milk) M;
砂糖(Sugar) S;


部品の全ての組合せは下表の通り。n/aは組合せが成立しないことを意味する。

部品の組合せ
COC(ココア) COF(コーヒー) M(ミルク) S(砂糖) コンディション
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a
n/a


組合せ実現性は下表の通り。前述した制約が表に現れている。つまり、ミルク(M)と砂糖(S)はコーヒー(COF)にのみ添加可能で、ココア(COC)とコーヒー(COF)は互いに相手に対して添加不可能である。

実現可能性
コード  制約
M +COF;
S +COF;
COF -COC;
COC -COF;


E-BOM上のパーツリストドキュメンテーション。

Z539.789 /01 /02 /03 /04 /05 Measurement
コーヒーパウダー 5 5 5 5 Gram
砂糖 3 3 Gram
ミルク 3 3 Gram
ココアパウダー 5 Gram
カップ 1 1 1 1 1 Pice
0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 Litter


パーツリストコンディションは下表の通りとなる。

パーツリストコンディション
/01 COF+-M+-S;
/02 COF+-M+ S;
/03 COF+ M+-S;
/04 COF+ M+ S;
/05 COC;

関連項目

部品表